私らしい

乗り物が好きだ。

新幹線から飛行機から日々の電車も嫌いじゃなく、車は助手席で誰の運転でも心地よく寝てしまう。

通り過ぎてゆく景色も揺られている感覚も魅力的だが、好きな理由の一つに移動時間がある。

 

短い移動時間は楽だ。電車なんかだとむしろ駅まで行って駅から目的地にいく距離の方が億劫に思う。

長い移動時間が好きである。ゆったりと余裕を持てるということもあるが、何より移動時間イコールスキマ時間なのである。乗り物に乗りさえすればそこでは限られた事を限られた時間でやり切るという使命感に駆られるのである。

効率よく、合理的にやりたい理屈人間なところがあるのでとにかく乗る前に何をしようかとワクワクしている。

 

これを打っている1時間ほど前、帰りの通勤電車でいつも乗る区間が人身事故にて遅延していると五人くらいに言われた。面倒だなーと思いつつ、なんだか楽しくなってきた私はコンビニにて時間潰しのお菓子やジュースを買い込み、ちょうど読みかけの本がかばんにあることを誰との勝負か、勝った!と喜んでいた。最近聞けていなかったラジオも溜まっていることを思い出し、ここにいる誰よりも拘束時間を充実させてやると意気込んでいたのである。

 

なので、新幹線に乗る時も飛行機に乗る時も荷物が重い。音楽のためのイヤホン、小説、お弁当、お菓子、飲み物…(そして大概余る)

 

どこに行っても楽しめるというのが利点であると自負があり、むしろそこしか無いのでは?という能天気さが私にはあるが、そこに救われて要らぬ暗い気持ちに引きずられないのだから利点と言っても許されたい。

 

さてそんなこんなで乗り換えを済ませ、問題の駅にさしかかろうとしているが、なんとあれだけ勧告を受けたにも関わらずいつもと変わりなく動いているではないか。あと13分で着くこの距離、ブログを久しぶりに打ってみて楽しいが、ほぼ全部残っているジュースを抱えて、またかと少し反省している。